畦塗(あぜぬ)りの役割と先祖の思い
こんな時でも季節は変わっていくもので、
我が家にも例年通りツバメがやってきました。おかえり〜✋
近所の川沿いの桜並木も色づき始めています🌸
農場では田んぼが本格始動して、
トラクターで耕したり、草刈りをしたり、
お父さんが畦塗(あぜぬ)りもやってました。
写真で分かりますでしょうか?右が我が家の田んぼ。
土手を挟んで左は他所の田んぼですね。
土手にぺったり土を塗り固めているのがわかりますでしょうか?
今回は、この畦塗りの役割を書いてみようと思います。
畦塗りとは
畦塗りというのは、田んぼの土手の内側を土で塗り固めて、
水を田んぼに貯められるようにする作業のことです。
冬の間に、モグラやネズミが土手に穴をあけたりしているので、
そのままでは水漏れしてしまうのです。
田んぼというのは、「水田」とも呼ばれるように、
水を張ったプールのような場所で、稲を育てていきます。
畦塗りは、このプールの側面を土で塗り固めて、
水が漏れないようにしているのですね(^^)/
昔は鍬一本で手作業が当たり前でしたが、
今では「畦塗り機」という便利な機械がそれをやってくれます。
これはウチのやつ↓
こんな感じで使います(この写真は拾い画像です↓)
実は、この畦塗り機をかけただけでは、まだ不十分でして、
この後、田んぼに水を張って、トラクターで脇を何度も通り、
細かい泥で側面の細かい隙間を埋めていくことで、水漏れを防ぎます。
また、トラクターの入れない端っこのほうは、手作業でやることになります。
かなり難しそうなので、まだ私も畦塗り機は使ったことがないですが、
手作業はちょっとだけやったことあります。
あれを何百メートルもやるのはかなり過酷です…先祖リスペクトです(笑)
地域の違いと先祖の思い
畦塗りというのは、地域によっても考え方が全然違います。
平野部の広い水田地帯などでは、
畦塗りを必要としない地域もあります。
また、畦をコンクリートにして、
水漏れもせず、草刈りも省力化している地域もあります。
淡路島なんかは、コンクリート畦を多く見かけましたね。
その点、丹波のような山間の段々田んぼでは、
畦塗りをしていないと水が抜けていきますし、
地域全体で畦塗りをしてきた”これまでの慣習”があります。
畦塗りをさぼっていると、
「あそこは水をたくさん使ってる!」などと言われ、
お付き合い上もよくありません (;´・ω・)/アカンで~
大昔から何千年と続いてきた稲作ですので、
日照りが続いて、水不足になったりすることもあったでしょうし、
山から流れる貴重な水を、大切に大切に利用してきた先祖の思いが、
この畦塗り作業に表れているのだと思います。
水田文化と畑作文化
この畦塗り一つ考えてもわかるように、
山間の水田地帯では村全体で水を守る、田んぼを守るという考え方が強く、
地域付き合いが、今でも非常に強い場合が多いです。
まさに婦木農場のある春日町野村地区などは、その最たるもので、
1ヶ月に1度くらいは、溝そうじや草刈りなど、地域での共同作業があります。
地域でのつながりが深いとも言えますが、
悪い言い方をすると、人目を気にし過ぎるような雰囲気も感じます。
私はこのような「日本人の生まれ持った気質」の起源は、
この水田文化ではないかと考えています。
その点、畑作地帯では地域付き合いのスタンスが違うように感じました。
開拓精神の強い北海道にいたからかもしれませんが、
十勝で研修していた時、農家さんたちは、
自分自身にすごく誇りを持っている方が多いと思いました。
地域の付き合いはもちろんありましたが、
臆することなく、自分の意見を持っている方が多い印象を受けたのです。
水田地帯と違い、水の取り合いになることもなく、
畑も恐ろしく広いので、あまり人目を気にしない性格になるのかもしれません。
大規模経営者の方が多かったからかもしれませんが(笑)
写真は師匠の大根畑です。ほんまデカかった~( ゚Д゚)
おわりに
後半は私の個人的な偏見ダダ洩れでした、すいません。
前半で、畦塗りのことはよくわかっていただけたと思います。
今度から田んぼを見るときは、
畦がどうなっているのか、ぜひ注目してみてください!
「春眠暁を覚えず」とはよく言ったもので、
なんとなくボーっとしてしまう時期です。
今朝なんかは、うっかりウンコ💩を流し忘れて、
嫁さんに「ボーっとすんな、臭いんじゃ!」と
某テレビ番組のように怒られたところです。
いや~( *´艸`)ごめんよ~ハハハハハ(乾いた笑い)
・・・気を引き締めて、頑張っていきましょう!
そんな中でも、毎日乳を搾り、チーズ作っています。
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