丹波チーズ工房のブログ

江戸時代から続く農家の成長日記とチーズのある暮らし

チーズ工房、一ヶ月。

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どーも!

「蒸し暑いよ~」と猫も草の上でごろりん。

チーズ王子もごろりんしすぎて久々の投稿。

みなさん、ご機嫌いかがでしょう?

 

 

 

さて、婦木農場チーズ工房、

第一弾の『サンマルセラン』。

販売開始から、一か月を迎えることができました。

 

販売当初からたくさんのご注文をいただき、

皆様には本当に感謝しています。

まだ冷蔵庫で熟成中の方も多いかもしれませんが、

お味はいかがでしたでしょうか?

また今後の参考にしたいので、

厳しいご感想お待ちしております(笑)

 

今回の記事も長ーくなってしまいました。

でもちょっと大事なこと書きました。

よかったら読んでくださいませ。

 

 

 

この一ヶ月で感じたことは、

「チーズ文化を伝える大切さ」

まあ、文化というと大げさなんやけど。

 

 

いま、日本人のチーズ消費量は、年々増加傾向にある。

レストランに行っても、必ずチーズ料理があるし、

家の冷蔵庫にもピザ用チーズや6Pチーズが入ってたりする。

 

でも、私の家族含め、多くの人が、

ナチュラルチーズというものは食べなれていない。

モッツァレラ、カマンベール、ゴルゴンゾーラ、

ゴーダ、ミモレット、チェダー、ラクレットなど、

聞きなれたチーズもあるけど、

田舎ではなかなか食べる機会がないようにも感じる。

 

しかもサンマルセランなんてチーズは、

聞いたこともない人がほとんどである。

たいてい「えっ?なんて?」って聞き返される。

 

まあ、そりゃそうなんやけど。

 

カマンベールチーズでもないし、

クリームチーズでもない。

 

ヨーグルトのような爽やかな味から、

熟成していくにつれて、

うま味がのり、塩気もまろやかになり、

くせのあるチーズらしい香りがしてくる。

最初は丸くて可愛らしい形も、

表面がしわしわになってきて、

チーズがとろけていく。

 

うーん。説明が非常に難しい。

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これは先日の食事会で出したチーズのプレート。

 

手前から

できたて、

10日くらい、

1ヶ月くらい

のサンマルセランである。

 

写真では伝えづらいな。

 

百聞は一見に如かずなので、

見て、食べたら、みんな納得してくれるんやけど。

 

 

なんでわざわざ、このサンマルセランを作るのか。

それは、チーズを作るきっかけにつながっている。

 

私がチーズを作ろうと思ったきっかけ。

 

それは4年くらい前の秋ごろやったと思う。

 

ある夜、お父さんとお母さんが、

赤ワインと6Pチーズで、

チビチビと仲良く晩酌していた。

ボジョレーだったかもしれない。

 

ワインを飲めるようななったばかりの私は、

その様子を見て、

 

なんかいいな、と思った。

 

ワインを飲む、というオトナの空気に

だまされたのかもしれない。

 

 

でも、なんか幸せな雰囲気、温かい空気を感じた。

 

 

そんな『いい時間』というものが、

自分でも作れたら素敵だな~と思った。

 

私は単純なので、

『いい時間』には

”とびきり美味しい赤ワインと

とびきり美味しいチーズ”だと思った。

 

んで、ちょうど静岡から嫁に来た子牛がいた。

だからチーズを作ろうと考えたのだ。

 

 

それからしばらくして、

『いい時間』にふさわしい、

本当においしいチーズを求めていたら、

十勝の師匠に出会った。

 

その師匠の家にも、『いい時間』があった。

師匠の作ったゴーダ、ブルー、サンマルセラン。

私もよくその時間を一緒に過ごさせてもらった。

 

そして、チーズをゼロから学ばせてもらい、

第一弾として、

このサンマルセランを教えてもらった。

 

ある意味、サンマルセランは、

私の人生の進む方向を照らしてくれている気がする。

 

だからサンマルセランなのだ。

 

『いい時間』を作りたいのだ。

 

 いつか、皆さんの『いい時間』の手助けになりたいのだ。 

 

だからこれからもみなさんよろしくお願いします。

 

まじめなこと書いてると、眠いから寝るのだ。