丹波チーズ工房のブログ

江戸時代から続く農家の成長日記とチーズのある暮らし

自分の仕事をつくる。

今日は一冊の本を紹介します。

これは以前、千葉県鴨川市の
鴨川自然王国に行ったときに、
スタッフのお兄さんにいただいた本です。

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)

自分の仕事をつくる (ちくま文庫)


ここ2,3日で読み終えたのですが、
すごーーーく面白かったです。
お兄さん、どうもありがとうございました。

大まかな内容は、
「いい仕事」とは何か、
「自分の仕事」にするためには何が必要か、
みたいなことを少しでも知るために、
著者が、一流の仕事をしている人の現場を訪ねる話。

共感する言葉がたくさんあって、
私の中のもやもやしたところを
ずいぶん明らかにしてくれたような気がする。

でもまだ自分の中でも整理できてなくて、
もやもやは続いている。

たぶんこれは、働き始めてからも、
死ぬまで?続いていくもんかもしれん。


でも一つだけ、考えたことを。
「つくる力は観察力」という話。
ーーーーーーーーーーーーーーー
イヌイットは雪を示す100種類の名前を
持っており、それらを使い分けるという。
・・・彼らが雪の世界で暮らしていくには、
その雪を高精細に見分け、
伝え合う言葉が欠かせない。
ーーーーーーーーーーーーーーー
というはなしがある。

つまり、その言葉の厚みっていうのは、
その人の観察力の豊かさそのものなんでしょうな。

そしてそれこそが、自分の強みであり、
自分の仕事につながってくるのではないか
と思います。


例えば農家はどうでしょうか。

イネについての観察力は、
品種改良研究の専門家が上かもしれない。
コメの味についての観察力は、
料理人のほうが上かもしれない。
でも、その土地で、その田んぼで、その水で、
稲を栽培するときの観察力は、
ほかの仕事にも、だれにも負けないと思う。

だから農家としてやっていけるんかな。

ただ、「それだけ」になると、
それもダメなんちゃうかなーとも思う。
農家でも、いい品種は何かを見極める必要もあるし、
美味しいコメの味を知っておく必要がある。

大変やし、人生短いから限界はあるけど、
頑張って自分を磨いていって、
その先に「人を幸せに」という目的がある
ということを見失わないようにやっていけたら、
最高やろなーと思った。

ああ、またもやもやが広がってくる。雨も降っとるし。