チーズの造り方プロローグ編
こんにちは!
メジャー挑戦を表明した筒香さんが、
私と同い年だということに驚きを隠せない今日この頃です。
今回はチーズの製造工程をプロローグ的にご紹介します。
一言でいうと、牛乳からホエーを抜いたものがチーズです。
だいたい10分の1くらいになります。
100リットルの牛乳から10キロくらいのチーズができます。つまり90リットルはホエーです。
ホエーとは乳清とも呼ばれ、ヨーグルトの上澄みの甘みのある液体のことです。ウチはまだ再利用できてませんが、北海道ではホエーを集めて豚に与えて「ホエー豚」を育てていたりもします。
牛乳には脂肪とかタンパク質とかの成分が10%くらいあり、それを固めたものがチーズとなります。
では、チーズの基本と言われるゴーダチーズのつくり方です。
①牛乳を低温殺菌する
②乳酸菌を添加して発酵させる
④カードナイフでサイコロ状に切る
⑤攪拌してホエーを抜く
⑥型詰めして重石をのせて成形する
⑦食塩水にいれて味付け
⑧熟成庫で出荷まで管理する
ざっと書きましたが、よくわからない言葉もあると思います。不思議な写真もありますよね。
今後1つずつ解説していきます。
ちなみにサンマルセランのつくり方も紹介しておきます。
①牛乳を低温殺菌する
②乳酸菌と酵母を添加して発酵させる
③少なめにレンネットを添加して牛乳をかためる
④固まった牛乳をお玉ですくって型詰め
⑤型の中で反転しながら塩を振って味付け
途中まではゴーダとほとんど同じですね。
また続きをお楽しみに!
11/2(土)は道の駅おばあちゃんの里に来てね!
チーズ販売しますよ🧀
婦木農場では毎日販売してますので、お時間あるときに来てくださーい!
人生が変わったチーズ
こんにちは!
最近、キムタクのドラマ「グランメゾン東京」を観ていて、あーほんとにそうだなーと思ったことがあったので、勢いで書いてみます。
ちなみに今シーズンは
「同期のサクラ」も観てますヨ!
ドラマはキムタク演じるシェフ(尾花)が、仲間と共に、東京でフレンチレストランを開き、ミシュラン三つ星を目指すという話です。
第二話は、開業の融資のために銀行員さんにとびきりの料理を作って感動させる、というあらすじだったのですが、その中で尾花のパートナーを務めるシェフが行員さんに
「尾花さんは、人生を変える料理を作る人なんです!(うろ覚えなので意訳)」と言うセリフがありました。
ここでふと、自分は人生が変わるほど感動するようなもの食べたことあるかなー?と考えたところ、ひとつだけありました。
そう、師匠のナチュラルチーズです。
今から6年ほど前、21歳の私は、
「我が家のジャージー牛のミルクを生かして
美味しいチーズを作れたらいいなー」
と考え、北海道のチーズ工房さんをいくつか訪ねていました。
そのひとつ、最後にお伺いしたのがさらべつチーズ工房さんでした。
玄関で挨拶し、早速チーズをいくつか試食させていただきました。
なにこの旨味!
なんなのこの香りの深み!
口の中でクリーミーにとろけるし!
食べた後も幸せが続いてる〜〜〜!
すげぇ!!チーズめちゃ美味しい!!
などと、大感動してしまったのです。
その後すぐに研修させて欲しい旨をお話しし、そのおかげで、今につながってくるのです。
正直、師匠のチーズでなければ、チーズ工房をやるまでに至ってなかったかもしれません。
つまり私は、
師匠のチーズに人生を変えられたのです。
だからこそ、私が作るチーズには、
誰かに大感動してもらえるような味、
もっと大げさ言えば、
誰かの人生を変えるような味を追求していきたいなと思います。
私がそうであったように、
この感動を、私も伝えられたらいいなと。
実はこの夏、仕事の合間を縫って、十勝にある師匠の工房見学に行かせていただきました。
久しぶりに食べた師匠のチーズは、かつての感動を超えるほど、更に美味しくなっていて、ほんとに驚きました。師匠も未だに進化し続けていたんです。
私のチーズ作りの改善点も発見できたので、丹波チーズ工房は、これからますます美味しくなると思います。
いや、必ず美味しくします!
ということで、これからも皆さん一人ひとりの末長い応援を宜しくお願いします🙌
今週末の11/2(土)10時頃〜16時まで
道の駅おばあちゃんの里にチーズ販売行く予定です。試食も用意しますので、是非味見に来てくださいね!
翌日11/3(日)はまるカフェもありますヨ〜
ナチュラルチーズとプロセスチーズ
こんにちは!
日に日に寒さを感じるようになりましたね。
さて、ゴーダの販売を始めて、
お客様と話してますと、案外よく聞かれるのが「ナチュラルチーズとプロセスチーズって何が違うの?」という質問。
池上彰さんなら「いい質問ですね☝️」なんて言うのでしょう。
例えとして、日本酒で考えてみると、
お米と水だけを原料に発酵させた「純米酒」はナチュラルチーズ。
それに醸造アルコールを添加した「本醸造酒」はプロセスチーズと言えるでしょう。
ちなみにプロセスとは「過程」という意味ですが、「加工」と受け取っていいでしょう。
本来、コメと水だけで作れる純米酒に、
よりよい香りや味を作るため、
より安定した品質をたくさん作るため、
より安価に提供するため、
など理由は様々でしょうが、
食用のエタノール(醸造アルコール)
を添加して、本醸造酒を作っています。
チーズもよく似ていて、
牛乳と塩だけで作るナチュラルチーズを、
よりよい香りや味を作るため、
より安定した品質をたくさん作るため、
より安価に提供するため、
など理由は様々でしょうが、
乳化剤を添加してチーズを混ぜ合わせ、
食べやすい形にしたのがプロセスチーズです。
もうひとつ言うと、
生酒か火入れかという違いもあり、
菌が生きていて、熟成していくチーズか
加熱殺菌して品質が変わらないチーズか
という点もありますが、
細かく説明するとややこしくなりますね笑
日本では昭和初期から、雪印さんが本格的にチーズを作り始めたようですが、主にプロセスチーズだったようです。
当時は冷蔵庫も満足にない環境だったので、チーズの保存性を高めるために、加熱殺菌の加工が必要だったのも理由の1つと考えられます。
そんなことから、日本では、6Pチーズやピザチーズ、スライスチーズ、最近ではデザートチーズなるものまで登場し、バラエティ豊かなプロセスチーズ文化が広がって来ていますね。
そしてこれから、ナチュラルチーズ文化が、
ますます盛り上がっていくと思うのですが、
それはまた今度の記事で書きまーす🙌
蔵熟成ゴーダ🧀
こんにちは!
久々すぎる投稿すいません!
この機会にまた書いていきますので笑
宜しくお願いします🙌
さて、この秋より第二弾となる新商品
『蔵熟成ゴーダ』を販売スタートしました。
婦木農場のジャージー生乳100%使用し、
蔵にある熟成庫でじっくり1年間かけて熟成。
旨味と香りだけでなく、食べた後の余韻も楽しめるナチュラルチーズになりました。
ネット販売もスタートしましたので、
ページをご覧くださると嬉しいです。
https://fukifarm.com/shop-gouda.html
またこれから、ゴーダの食べ方やどのように作っているのかなど、記事を書いていこうと思います。
第一弾のサンマルセランも、当初よりグッと美味しく、乳酸菌の力を生かした味わいになっています。この機会にぜひ。
「丹波・篠山の本」
こんにちは、チーズ王子です。
寒くなりましたねー。
我が家では、人をダメにするコタツが出てきました。
さて、昨日19日発売の「丹波・篠山の本」
最新版がついに発売になりました!
丹波・篠山地域のステキなお店がたくさん紹介されています。
そんな中に婦木農場も!
おいおいキュウリ萎れてるやん、と
ツッコミたくなるのはスルーしてください。
お土産紹介コーナーにチーズの紹介も!
いやーたくさん注文きて困っちゃうな~。
さあみんな!
近所の本屋さんへ、レッツゴー!
足立醸造にて。
こんばんは、チーズ王子です。
この週末、多可町の足立醸造さんでのイベントにお呼ばれしまして、
私の作るチーズの販売をさせていただきました。
足立醸造さんは、
全国でも珍しく『木桶』を利用した醤油づくりをされています。
以前、菌好きの仲間たちと蔵の見学をさせてもらい、
原料の大豆から、麹、発酵、製品化まで、
様々なこだわりがあるんだなぁ~と感じました。
(正直、我が家で作ってる自家製醤油が恥ずかしいほどに…)
で、今回のイベントは、
木桶職人さんが実際に木桶を造る様子を見学できる、というもので、
7・8・9の3日間やってます。まだ間に合う!!
一般の皆さんへの蔵見学もやってるようなので、ぜひ。
このイベント以外にも、
足立醸造さんの直売所で年に数回、
様々な企画が開催されているようで、
次回は11月の終わりくらいの連休にやると言ってましたよ。
久しぶりに私もチーズを直接販売したのですが、
実際にお客さんの反応を見れるのは面白いですね~。
熟成とともにうま味と滑らかさが増すのを感じてもらえたのはもちろん、
出来立てのチーズに蜂蜜を少し垂らしてみると、もうデザート。
次回はわさび醤油で提供してみたいな~と思いました。
みりんとか、梅酒とかもおいしいんやけど。
おわりー
子牛の付加価値。
どーもー!
チーズ王子です。
久しぶりの更新になってしまいました。
今回は子牛の付加価値化の取り組みを報告します。
我が家で飼っている茶色い牛、ジャージー種は、
一般的なホルスタイン種より、
乳脂肪分が多いお乳を出してくれます。
体も小さく、飼いやすいので重宝しているのですが、
その体の小ささが仇となる場合があります。
それはオスが生まれた場合。
メスはお乳を出してくれますが、
オスは肉として出荷するしかありません。
肉になるなら、より大きいほうがお金になるのですが、
ジャージー種は体が小さい…。
正直言って、まったくお金になりません。
日本でジャージー種が増えない理由の一つはコレです。
何とかならんものか・・・
んで、今回、婦木農場では、市島町にある「テッラドーノ」
というレストランの、中村シェフとご縁をいただき、
子牛を一頭買い取っていただくことができました。
日本では子牛を食べる習慣はありませんが、
ヨーロッパなどではとてもポピュラーな食べ物です。
小さい牛でしたが、
何とかお肉も取れたようなので、
早く食べに行かねばと思っています。
あ~どんな料理になってるんでしょうかね~。ワクワク♪
とても開放感のあるオサレなお店なので、
みんなで牛ちゃん食べに行きましょー!
付加価値化というか、
最後までちゃんと食べてあげることも
大事なことかなーと思いました。
早くいかないとなくなっちゃうかな・・・
ほなまたー。
追記
中村シェフより料理の写真をいただきました
上からミラノ風スネ肉の煮込み
ミラノ風仔牛肉のカツレツ
フォンドヴォーの焦がしバターパスタと仔牛肉のクリーム煮込みパスタです。
超ウマそー(*´Д`*)
チーズの食べ方。
最新記事はコチラになります↓↓
どーも!
皆さん、鬼退治は済みましたでしょうか?
豆を食べ過ぎて鼻血の止まらない、チーズ王子です。
最近は新しい牛が仲間入りしたり、
べこちゃんが生まれたりと農場が賑やかになってきました。
今回は我が家の「サンマルセラン」チーズについて。
本来はフランス発祥のチーズで、
私は十勝の師匠に教えていただき、作っています。
どういうチーズなのか、という説明がいまだに難しいのですが、
正確に言うとクリームチーズでもカマンベールでもありません。
それは『熟成していく』ということです。
出来立てはクリームチーズみたいな食感、
いちごジャムとかつけたら、
食後のデザートにも食べれるような感じ。
おそらくフレッシュチーズという分類になると思います。
塩が効いているので、白ワインとか日本酒のお供にもなります。
個体差はありますが、お手元に届いて約1週間はこの状態が続きます。
冷蔵庫に入れたまま1週間が過ぎると、
外側から徐々にトロけていきます。
これは酵母の働きによるものです。
写真がなかったので、申し訳ないのですが、
カマンベールのトロトロのイメージです。
酵母たちの様子が白カビのように見えるので、
分類上、白カビチーズともいわれます。
賞味期限に設定している2週間で、
ちょうどフレッシュ半分、トロトロ半分、くらいになるかな?
こればっかりは環境などにもよるので、何とも言えませんが、
様子を見る意味で小さくカットして食べてみてください。
そして賞味期限(2週間)を過ぎてからが、
このチーズの面白いところなのです。
ただ、大変申し訳ないのですが、
これ以上熟成すると見た目はこの写真のようになっていきます。
酵母がチーズの外側だけでなく、
内側までトロトロにしているのがわかるでしょうか?
原型をとどめていませんよね?
熟成のうまみや独特の匂いもあるので、
チーズ好きにはたまらないチーズになっていくのです。
どうしても賞味期限を延ばすと、
出来立てと熟成後の見た目の違いがすごいので、
とりあえず製造後2週間という設定にしておりますが、
一か月くらいは余裕でおいしく食べれます。
そして、その熟成チーズの食べ方として!
お勧めしたいのが
『チーズフォンデュ』!!
はぁ、はぁ、これが言いたいだけなのに、
ここまで書くの疲れたよ。
イメージはこんな感じですな。
我が家でも余ったチーズをドロドロになるまで熟成させて、
みんなでフォンデュ祭りをやっています。
カブ、ニンジン、ジャガイモ、ブロッコリー、ウインナーとか
なんでも蒸したりして用意します。
チーズはホーローの小鍋や小さい土鍋で弱火で溶かします。
3週間以上は熟成したほうがいいです。
とまあチーズも高価なので、なかなかできないかもですが、
溶けたチーズを野菜にたっぷりつけて、、、
まじでほんとうにおいしいです。
赤ワインぐびぐび飲めます。
最後に残ったやつは食パンを焼いて全部きれいに食べました。
バケットとかやったらもっといいですね。
サンマルセランでもっと楽しんでもらえるといいな~。
なんかいい食べ方あったら私も教えてほしいな。
ではまた~。
注意点: 一か月熟成は保存環境により青カビ等が発生する場合があります。特に暑い夏は注意が必要です。私は、ちょっとカビ生えてきたら、その部分だけ取り除いて食べています。気になる方は早めにどうぞ。